＊定時放送などのアナログ音声信号をインカムに無線転送する機能を採用、たとえば構内放送の時報「12時、12時です。」やチャイムをDJ-P115Rで送信できます。通常のトランシーバーのVOXを利用して同様のことをするとキャリアセンス（混信禁止）が動作してガイダンスの送信ができない、送信があったこと自体が分からない、などの不便が起きることがありました。本機では、だれかが通話中でもキャリアセンスを受けずにガイダンス音声を中継中の電波にミックスして送信できます。タイミングによっては声が重なって内容が分かりにくいこともありますが、ガイダンスのお知らせは送信でき、中継器ですから通話エリアも広がって一石二鳥です。騒音がうるさくて放送が聞こえない、お客様に放送を聞かせたくない…などの悩みを解消するのがDJ-P115Rです。
(ご注意： 別のユーザーからの混信で中継通話システム自体が機能していないときは、ガイダンスも送信できなくなります。）

接続は簡単です。
＊ガイダンス用の接続は、音源機器側のオーディオ出力Φ3.5mmミニジャック端子とDJ-P115Rの音声入力端子を付属の専用３ｍケーブルでつなぐだけ、さらに別売の５ｍ延長ケーブルEDS-41を使えば８ｍ、EDS-41を２本使えば13ｍまで配線できます。
＊説明書に従い、中継器としてのチャンネルやグループトーク番号など必要項目を設定します。
＊子機も中継器と同じ設定にして、普通の交互中継通話ができることを確認します。
＊音源を入力して、中継器への入力音量レベルを調整します。表示画面で適切な音量かどうか、確かめながら調整できます。
＊取り付けはねじ止めしたブラケットに本体をスライドして固定、付属ACアダプターをAC100Vのコンセントに接続するだけと手軽です。
＊音声が入力されると中継器が自動で送信します。通話中であれば、その人の声にガイダンス音声がミックスされて聞こえます。

その他の特長
＊音声出力は３W以上、受信専用モニターとしても十分な大音量。中継中の音声も本機のスピーカーでモニターできます。
＊高さ94.5mm×幅200mm×奥行50.4mm（突起物除く）、質量約352g（アダプター、スタンド別）の超コンパクトボディで、店舗や事務所においても邪魔になりません。
＊交互（単信）通話、交互中継（半複信）通話、デュアルオペレーション対応の基地局トランシーバーとしてもお使いいただけます。（※初期設定のガイダンス送信機能では内蔵PTTキーが使えないなど制限があります。）
＊別売バッテリーを使えば停電時に自動で切り替え、約10時間のバックアップ運用ができます。
＊対応子機をリモコンとして中継器の設定項目を無線操作で変更可能、壁から取り外す手間がありません。
＊コンパンダーは自動対応、子機がコンパンダー使用中ならそのまま中継します。
＊送受信周波数ごとにチューンした2本の折り畳み・回転式高性能アンテナを採用しました。
＊背面に取り付けるスタンドは卓上設置にも壁掛けにも使える２WAY方式です。
＊通常使用時は特小トランシーバー2台分程度、３W最大音量出力時でも1.5Aとエコな電流消費で電気代はごくわずかです。
＊使用頻度が少ないチャンネルの目安が付けられる最適チャンネルサーチ機能も採用しています。

ご注意
・本機は音声ガイダンス送信機能に特化させたため、DJ-P113RやDJ-P114R中継器がサポートする外部マイクの接続などができなくなっています。ガイダンス機能が不要なときは別の中継器をお勧めします。

●設置する場所が高く、障害物が少ないほど広いエリアをカバーします。
・同じアンテナの長さのトランシーバーでの通話距離の2倍、面で4倍程度が広がるエリアの目安です。
・フロアをまたぐ場合は階段の踊り場のような中間点、吹き抜けの空間が広い、防火壁などで閉鎖されない場所が設置に適します。

●交互通話トランシーバーが3台あれば広がるエリアの目安が分かります。
Aさんが設置候補地に立ち、BさんとCさんはエリアの両端からAさんに「今、１階厨房の冷蔵庫前」「今、３階事務所の窓際」のように連絡しながらエリア内をくまなく歩きます。テスト中、AとB,AとCが通話でき、BとCが相手の声を聞けなかった場所が、Aに中継器を置いたときに広がるエリアの目安です。

●通話距離を伸ばせるほかに「通話できないエリアを解消する」役目があります。
特定の場所で通話が不安定になるとき、メインの通話エリアと不感エリアが両方見通せる場所に設置します。